人との出会いと別離

その青年とはコロナで社会生活が窮屈になった頃に出会った。
仕事はサービス業だが自宅待機も多くなり、お客様と直接の仕事を希望していた。

しかし一方では、虫というあらゆる虫が苦手と言う。
マスクからのぞく表情は、いつも笑顔に見える。
特に離れる程、笑顔に見えた。
遠くからでも笑って見えた。

入社後の様子を見ていると、床下作業で手を抜く事も無く、
日々のルーティンワークの繰り返し能力は見事なものだ。

「ブリコラージュの会」という勉強会を2人で立ち上げ、
住いの害虫、害獣、益虫、ジビエ、昆虫食、野の草花とコツコツと学習を続けた。
熱しやすく冷めやすい俺も、この青年の継続力を見習って続けた。

真夏の現場作業では、顔を真っ赤にして大汗かいて会社へ戻ってきた。
その後も大切な雑用をしっかり終わらせて帰宅した。

秋から冬の営業訪問では、コツコツと顔出しを続けた。
コロナもデルタ型からオミクロン型へと移行し、そろそろマスクもはずれるかなぁ〜という春に、
その青年は去って行った。

なんだか風の又三郎のような余韻を残して去って行った。

もっと直接的な人助けとなる仕事でがんばるであろうT君には、
これからも付き合いの程をよろしく頼む・・・・・
この春は寄る辺ない。

 
次回は「おい、黄昏たそがれている時ではないぞ」
 

 



脳出血社長の賦活コラム

株式会社金剛 社長 遠藤伸一